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お坊さんの小話(法話)
〜浄土真宗〜

正信偈
(正信念仏偈)
【書き下し・現代語訳】
[其の三十六]

如来大悲の恩徳は
身を粉にしても報ずべし
師主知識の恩徳も
ほねをくだきても謝すべし

【現代語訳・意味】
 阿弥陀如来は人間に、励ましと勇気と、生きる意欲を与え続けています。これほど大きなご利益(=恩徳)はありません。財産、健康、地位名誉のような、目に見えるご利益は、いずれ消えて、何もない裸の人間に戻るだけです。でも、裸の人間を無条件で尊いと認め、「念仏して、あなたの“いのち”を大切にして下さい」と励まし続けるのは、阿弥陀如来だけです。
 そして、私たちに念仏を勧めて、如来の励ましに気付かせてくるのが、師主知識と仰ぐ、念仏の先輩たちです。有名なところでは、三つの国の七高僧(しちこうそう)、親鸞聖人、蓮如上人です。無名の念仏者は、それこそ数えきれないほどいます。私たちの親もそうですし、自分の子ども、連れ合い、友人、要するに私に念仏するご縁を結んでくれる人は、すべて師主知識といただかれるわけです。
 「身を粉にして」「骨をくだきて」とは、「自分が生涯をかけてやるべきこと」という意味です。
 「報ずべし」「謝すべし」とは、「念仏して、自分の“いのち”を大切にして、誠実に生きる」ことです。何も、特別な生き方をするのではありません。念仏して自分のいる家庭や社会のなかで、誠実に生きる。このことが、如来のご恩に報いることになり、師主知識のご恩に感謝することになるのです。

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