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阿弥陀

お坊さんの小話(法話)
浄土真宗


【浄土真宗とは…】

 自分が何もしないで他人任せにすること。もしくは自分は何もしないで他人に何かしてもらうことと誤解されることがしばしばある『他力本願』の言葉が有名な宗派。

 開祖は親鸞。

 親鸞が、その師匠である浄土宗の宗祖法然の教えを極限まで徹底させたことで知られている。

 本来の『他力本願』とは…阿弥陀如来(自分より先に亡くなったすべての命の集合体)!その積み重ねの上に生きていることに気づき、自分もまたその命の中に入っていかねばならない事実に目を向け、限りある人生を感謝の念を持って精いっぱいに生きて行くことをいう。

 浄土真宗は、人間の持つ愚かさや醜さを徹底的に自己批判し、それ故に、すべてのものに感謝と礼の気持ちを持って接して生きて行くことを宗(中心)とした宗派といえる。

 人間絶対主義的で、さらに自己中心的で、他を敵視し、すべての責任を他に負わす昨今の風潮。そんな現代社会だからこそ、浄土真宗の教え(生き方・考え方)は、より必要とされるのではないだろうか。

 『バラバラでいっしょ』
考え方も、人種も、肌の色も、言葉も、性別も、健康も、病気も、年齢も、さまざまなことがバラバラ(違う)。そんな私たちが、同じ地域、地球、時代、時間を共に生きている。互いに影響しあって。そのことに気づき共に尊重(思いやりと優しさ)を持って生きて行く。そのことこそが、浄土真宗の目指すところである。

釋 完修
合掌

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