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bodhimandala

阿弥陀

お坊さんの小話(法話)
浄土真宗


其の三十九
【 世界にひとつだけの花・1 】

地中蓮華

(チチュウレンゲ)…

青色青光

(ショウシキショウコウ)

黄色黄光

(オウシキオウコウ)

赤色赤光

(シャクシキサャッコウ)

白色白光

(ビャクシキビャッコウ)

 ―仏説阿弥陀経・経文─

 蓮のはなが…

青い花は青色の光を放ち、黄い花は黄色の光を放ち、赤い花は赤色の光を放ち、白い花は白色の光を放ち

それぞれがチカラいっぱいの光を放って咲いている。

 ―和文―

 どこかで、見たり聞いたりした『文章』じゃありませんか?

 ほら…7年ほど前にヒットした…ほら…今でもカラオケで良く歌われる…ほら…大人気の…ジャ〇―ズの歌った…男性5人組…そう!SMAP(スマップ)の歌った『世界にひとつだけの花』にそっくりだと思いませんか?それもそのはず、この歌は、始めに書いた『仏説阿弥陀経』と云うお経が元なのですから…。

 えっ!ってびっくりでしょ。でも本当なんです。シングルチャート年間ランキング1位。SAMP最大のヒット曲。発売から7年たった今でもたくさんの人に歌われている『世界に一つだけの花』は、実は浄土真宗が教典としている『仏説阿弥陀経』の中で説かれている『教え』そのものなのです。『歌詞』は、その教えを文字どおり詞的に簡説に表現しています。『歌』として成り立たせるために。では…その歌詞に託されている教えとはいったい『どういうもの』なのでしょうか?元の阿弥陀経には、こう説かれています。

 世界でひとつだけの花は私(あなた)自身です!私たちひとりひとりが世界でひとつだけの花なのです。なぜならそれは、かけがえのない唯一無二の存在だから。青い花は青い光を精一杯放てば良い!赤い光を放とうとする必要はひとつもない、黄色い花は黄色い光を精一杯放てば良い!白い光を放とうとする必要などひとつもない。ひとりひとりが精一杯自分自身を生きれば良い!他と比較することばかりに奔走し、卑下したり傲慢になったり。くだらない名誉や名声を追い求め自分自身を見失う。しなければならないこともせず、ただ自分の主張だけを振りかざす。そんな私(あなた)にならないでくださいと説いているのです。(世界でひとつのだけの花2へつづく)

釋 完修
合掌
[2010/04]

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